完全合意条項は、何を当事者間の合意内容として扱うかを整理する条項です。契約書の末尾にある定型条項でも、既存のNDAや提案書との関係によっては、取引の前提に影響します。
契約書の外にある合意を洗い出す
締結前のメール、提案書、見積書、仕様書、既存のNDAには、契約本文に書かれていない条件が含まれていることがあります。どれを残し、どれを今回の契約に置き換えるかを先に整理します。
NDAを残すなら、その関係を明示する
交渉の初期に締結したNDAを引き続き適用したい場合は、今回の契約で置き換えないことを明示する方法などを検討します。NDAを必ず新契約の一部に組み込む必要があるわけではありません。別の契約として存続させるのか、条件を本文へ移すのかを選び、抵触時の扱いも整理します。
特定の単語の有無だけで判断しない
final and exclusiveは、最終的・包括的な合意であることを表す一つの起草方法です。ただし、この言葉がなければ必ず不完全になる、あれば過去の説明を一切考慮できなくなる、というものではありません。条項全体の内容と適用法を踏まえた確認が必要です。
署名前の確認事項
契約に含める文書を特定できているか、優先順位は明確か、相手方の説明のうち重要なものが本文に反映されているかを確認します。完全合意条項は、合意内容を整理するためのものです。契約外の説明の法的な扱いまで、条項名だけで判断しないようにします。
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参考文献
元記事の参考文献:Tina L. Stark, Drafting Contracts: How and Why Lawyers Do What They Do, 2nd ed. (2014), p.234。完全合意条項の効果や契約外資料の扱いは、準拠法と争点に応じて確認します。